山菜 筍
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「兆し」
食べ歩き一口飲んだ時、自分はそこにいなかった。 清らかな海にざぶんと浸かって、その豊穣を一身に受けていた。 二月の煮物椀は、「兆し」と題されたお椀である……
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もう来ているよ
「ほら、もう来ているよ」。 野草たちが春の足音を、耳元で囁く。 「野菜料理が食べたい」。予約の時にそう伝えると、「畑瀬」のご主人は、そのために山に分け入って……
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夏が爆ぜた。
食べ歩き夏が爆ぜた。 口に近づけ、唇に触れ、香り、噛み、飲み込み、余韻が香る。 そのすべてに、夏がある。 食べる我々に、夏への感謝を募らせる。 「なかひがし」の……
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ハンパない魚屋。
食べ歩き「失礼ながら、お料理上手ですね」。 よく知らずに、大変失礼なことを言ってしまった。 ここは、高知のやや寂れた街にある、魚屋である。 「魚屋の店……
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5/17 小室
食べ歩き5/17 小室 わらび、コシアブラ、日高うに、アワビの酒炒り 八寸 子持ちシャコべっ甲庵 ホタルイカ燻製 トリ貝とキュウリ、炒りあげた卯の花と桜えび、鷹……
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花山椒と牛肉のしゃぶしゃぶに思う
食べ歩き花山椒と牛肉のしゃぶしゃぶというのが数年前から流行り出し、年々花 山椒は高騰を続けている。 食べて思う。 おいしい。おいしいのだが、花山椒の香りや刺激……
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触れてはいけない
食べ歩き触れてはいけない。 食べてはいけない。 そう本能が囁きかけた。 毒なのではない。 ピュアな、あまりにも純粋な味わいが、本能に働きかけたのである。 薄く……
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春が揺らめいていた
食べ歩き春が揺らめいていた。 「はぁー」。 お出汁を一口飲んで、充足のため息をつく。 ヨモギのしんじょうに箸をつける。 淡い味のそれは、はっきりとはつかめない。……
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おそるべし「和洋遊膳 中村」
食べ歩きおそるべし「和洋遊膳 中村」 4月の全貌 詳細は別コラムで 筍木の芽和え、鯛の押し寿司 鯛の木の芽造り 生トリ貝 きずし コハダ昆布〆 野菜盛り……
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一分の隙もない
食べ歩き一分の隙もない。 全国から選りすぐられ、吟味を重ねられた食材と調味料を使い、寸分の緩みもなく精妙に仕立てられる森義文さんの料理は、精密な美しさに満ちている。 ……
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